うえだ城下町映画祭第19回自主制作映画コンテスト

平成居酒屋〜月の光〜

平成居酒屋 月の光

2020年 35分
監督=上島大和
キャスト=ひと:みちゃん、三輪和音、牧野徹也、雷門幸福、林正弘、水野殖夫、みーさん、でん一徳、PON万次郎

あらすじ

2025年の日本。大阪万博中止、水道民営化、憲法9条改正、原発再稼働・・・。
そんな状態でも居酒屋は変わらず営業している。国防軍へ入隊する長男の送別会をしている家族、厨房に迷い込んだ認知症のおばあちゃん、放射能汚染された食べ物を出している従業員などなど、居酒屋内の客や従業員を通して、未来の日本に起きているであろう様々な社会問題をコミカルに描く。

作品のメッセージ

3.11以降の日本を軽快なテンポで描き出した本作は、その軽やかさとは裏腹に今の日本社会の抱える問題をまざまざと残酷なまでに映し出す。 今の日本に正面から啖呵を切る痛快作。主演のひと:みちゃんが一人10役をこなす多才ぶりも必見。
3.11に直面して、日本は完全に思考停止に陥ってしまい、そのショックから目を逸らしているうちにどんどんと崩壊の一途を辿っていった。私たちのいるこの国は、すっかり底が抜けて、もう取り返しのつかない事態に陥っている。 原発事故から目を逸らし、被害者を切り捨て見なかったことに。立場主義による保身、為政者にとって都合の悪いことは改ざんする。何故、私たち国民は怒らないのか。何故、声を上げないのだろうか。
私が日々感じているこのような危機感を形にしたいと思った。今がこんな時代だからこそ、形にしなくてはならないのではないかと思い製作した。本作品完成後に、日本も世界と同じくCOVID-19のパンデミックに突入したが、そんな現在の状況にも通ずることを描いている。

監督自己アピール

1998年1月31日生まれ。愛知県育ち。名古屋学芸大学映像メディア学科に在学中。仙頭武則氏に師事し、映画制作を学ぶ。日本社会の特徴である、その場しのぎの対応、立場主義、人や物事への無関心などをテーマに四年次に『平成居酒屋』を制作。好きな監督は、大島渚、岡本喜八、相米慎二、ハル・アシュビー、アラン・パーカーなど。

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